葦火

     ○蘆火守る漢の貌の神々し
(あしびもるおとこのかおのこうごうし)

       ○伸びしろはカットされつつ葦焼かる  秋甫
       ○ふるさとの葦焼く烟夕なずむ     々
       ○夕暮れて葦火の明り残しをり     々
 火を点けるって好きですよ。いえ決して放火はしませんが、太古の昔人間が初めて火というものを使った時の歓びが蘇えってくるのでしょうか。あのときはじめて羊や猿やライオンたちから決別して人間が誕生したのではないでしょうか。
 山火事で真っ黒に焼けた獣の肉を口に入れたときの感動が延々と私の内にも脈打っているのでしょうか、今でもステーキは十分に焼けたものを食べることにしています。