2016-04-07 放哉忌 鈍行俳句 ○犬が来て鼻つけていく放哉忌 (いぬがきてはなつけていくほうさいき) 四月七日(放哉忌) 。咳をしても一人 。いつしかついて来た犬と浜辺に居る 。とんぼが淋しい机にとまりに来てくれる 。ビクともしない大松一本と残暑にはいる 。障子あけて置く海も暮れ切る 。足のうら洗へば白くなる 。自分をなくしてしまって探して居る 。入れものがない両手で受ける 。雀が背のびして覗く俺だよ 。白々あけて来る生きていた 。これでもう外に動かないでも死ねる 辞世の句 。春の山うしろから烟が出だした